30歳を迎えた2023年の7月に退職し、8ヵ月の無職期間を通じて2024年4月に再就職しました、スズキムです。
現在は転職してから1年ほど経ち、子供が生まれたので今は半年の育休を取らせてもらっています。
わたしは転職活動は特にせずに退職しています。親や上司からは「就職先を決めてからでもよくない?」と言われましたが、どうにかなるでしょ!と考え、辞めてしまいました。有休も20日残っていたので全部使わせてもらいました。前職の上長には感謝しています。
危機感は突然に~

辞めてから半年が経過し2023年の12月。
ありがたいことに前職の忘年会に呼ばれたので参加した時に言われた一言で一気に酔いが醒めました。
「半年無職だとどこも獲ってくれないよ、もうあきらめて戻ってきな!」
もう恥ずかしくて戻れません。というよりまだどこにも応募してません。まだのんびりしてようと思っていましたがこのころ嫁が仕事から帰ってくると家事が終わってないと怒る(当然)のもあり、もう一度飲み直してから、転職活動を始めるのでした。
長くなりましたが、やはりブランクが発生してしまう「退職してから転職」は世間一般的にリスクのある行動であり、就職活動にも影響があるように言われます。「不利」とでてきますね。

この記事では、わたしの実体験から30代で退職してから転職活動をするのは実際不利だったのか?について書いていきたいと思います。皆さんの参考になれば幸いです。
簡単に経歴
年齢:転職時は30歳
社会人歴:転職時は8年目
職種:【転職前】製造業 組込みソフトウェア設計→【転職後】SIer 組込みソフトウェア設計
所在:【転職前】東京→【転職後】地元東北
転職してよかった?

なんだかんだ、良かったと思っています(転職しないほうがよかった…が頭をよぎるしんどい日もありますが)
業務時間が減って、給与が増えたので数字を見ると成功。あと地元を勤務地にできたのもよかった。
ただ、専門としている技術が違う転職がここまで大変だとは思わなんだ…
前職が回線の通信制御に特化していたのに対して、今は車の通信制御となって学びなおしが大変…でも前職の技術は将来性を感じなかったので転職を機に新しいことを習得するのは自ら望んだこと。新しい環境で新しいことを学ぶのは大変だなあと1年経ってしみじみ感じる次第です。
【結論】不利じゃない…と思う
誰かと比べられないので断定はできませんが、不利になっていると感じることはなかったです。
ですが、面接では退職理由と無職期間について”必ず”と言っていいほど聞かれます。
この点については、”退職理由”では「衝動的に辞めた訳ではないこと」、”無職期間”では「選り好みしているとか、落ちまくっているわけではないこと」が伝われば問題視される様子はなく、能力や人柄に関する話題に移行して、その内容で選考されていたと思います。(8年勤めてたし、初回の転職だったので特に辞めやすい人とは思われなかったのかな?)
実際、選考はどんな感じだったのかと言うと。
書類選考はほとんど通った

応募時点で5~6ヵ月無職です!やばい!
8社に応募して、7社通りました。なのであまり関係なくて、経歴が重視されていると思います。
応募先は大手ばかり狙っています。前職が大手のグループ会社だったので文化が似ているかなと。
職種は組込みソフトウェア開発というところは変えずに、業種は成長性があって市場価値のありそうなところとざっくり考えていました。前職はレガシー技術(ISDNとかもやってましたよ!)に特化していたので…
というか書類選考では明示的に無職ですとは書かないで、「~年 ~株式会社 退職」といった記載なので年単位で空きがなければ気にされないのかなと思ってます(面接でも離職中であることに気づいていないことがあった)
面接は普通に落ちて、普通に通った

一次面接を受けたのが5社。(途中で内定をもらったので2社は辞退しています)
その後、二次面接に進んだのが2社。落ちたのが2社。通ったけど辞退したのが1社。
二次面接してもらった2社は両方通過して、それぞれ最終面接をして内定をもらいました。筆記のSPI試験などは本を買って勉強頑張ったので落ちることはなかったです。
落ちた時は面接中に「こりゃ落ちたな」と思うほど手ごたえが無かったので、先に辞めたことが関係している雰囲気はなかったです。(落ちた面接では製品名をがっつり間違ったり、技術的な質問が勉強不足で全然答えられませんでした!)
面接で聞かれたこと、答えたこと

退職時期に関する質疑応答についてご紹介。全文はすごいことになるので要点だけとしています。
1. 退職した理由に関して
一次面接も二次面接も、最終面接も質問の言い回しに合わせて共通の回答をしていました。一貫性が大事ですよね。
面接官
「既に離職されているとのことですが、退職を決断した理由について教えていただけますか?」
わたし
「長期的に技術者としてキャリアを築いていきたいと考え退職を決断しました。**というプロジェクトでリーダーとして多数のメンバーと協力して開発を遂行していましたが、全社的に人員不足の傾向があり、~省略~ といった理由で業務時間が増え、月に**時間の残業が必要な状況でした。今後、長期的に技術者として働くことが体力的に難しいと考えたと同時に、自身の強みを活かした上で先進技術に挑戦してみたいと考え、転職を決意しました。」
面接官は退職理由(=転職理由)から、「ウチに来て転職の目的を果たせるよね?」「この人自身に問題ないよね?」をチェックしていると思うので、そうじゃない理由を言語化して伝えることを意識していました。
「ウチに来て転職の目的を果たせるよね?」→「残業時間**時間より少ないからOK!」「先進技術扱ってるからやりたいこととあってそう!」
「この人自身に問題ないよね?」→「人間関係こじれたとかじゃないね!」「今の仕事からのステップアップも考えているから、仕事もこなせていたっぽいね!」
といった仮定のもと、面接の準備を行っていました。
衝動的?無計画?
また、既に離職している点については「衝動的」「無計画」といった印象を持たれる可能性がありますが、大体は面接の冒頭で退職した理由を伝えると、
面接官
(ああ、残業時間多くて先に辞めて次探すようにしたのだろうな)
と思ってくれていると信じています。
ダメ押しで、「前職の引継ぎのこと」や「先に辞めた理由」について聞かれたときに
わたし
「退職の意思は1年前に伝えていまして、引継ぎは半年前から計画的に行って、担当した業務をやりきってから、退職後に転職活動を行おうと考えていました」
と一丁前にちゃんとしてますよアピールをしていました。
事実を言っているだけなのですが、発言の主導権が無いので言う準備をしておかないと咄嗟に出ない気がしたので、準備に時間をかけたのを覚えています。
2. 無職期間(ブランク)に関して
こちらも一次~最終の中のどこかで一度は聞かれていたと思います。受け答えは大体以下の感じだったかと。
面接官
「半年ほど経っていますが何か取り組んでいるものはありますか?」
「退職されてから取り組まれているものはありますか?」
「現在、スキルアップなどで取り組まれているものはありますか?」
わたし
「前職で在職中にできなかったことをしていました。例えば、リフレッシュのために5泊6日の温泉旅行を行ったり、以前より気になっていた***といった技術書を読んでたり、いまさら感もありますがArduinoの電子工作キットが年末のセールで安くなっていたので買って電気回路のおさらいをやったりと、やろうと思ってできてなかったことを行っていました。」
退職理由とも関連を持たせて、リフレッシュに使ってましたとかを伝えています。実際は180日も無職なのでもっといろいろしてないと辻褄合わないのですが、つっこまれたら正直にたまっていたゲームやプラモ作成をしたと伝えます。それ以上つっこまれたら、酒飲んで友達と遊びまわっていたといって少しでも社交性があるアピールをしたと思います。
現実は大半は家で酒飲んで映画見てゲームしまくっていましたが、旅行にも行ってますし、本もちょっと読んでましたから嘘は何も言っていません。本当です。
スキルアップについて聞かれるのが一番怖いので、ここは転職先でも求められそうなスキルに関する本を買って少し読むことはやったほうが良いと思います。
最後に

退職を先にしたからと言ってそれ自体が不利に働くことにはなりませんが、それは「なぜ先に辞めたのか」の合理的な説明があって言えることです。
それ自体が面倒と感じる方もいるかもしれませんが、結局のところ面接では退職理由と同等の転職理由を説明することになります。
どうせ面倒なことがあるなら、今はつかれた体と心を休ませて、改めて何で辞めたくなったのかを自己分析する時間を設けることも手だと思います。
自分の特性を把握し、また辞めたくなるような要因が起きにくい会社を探すほうがよいと思いますが、最後はすべて自己責任ですので後悔のない選択をする手助けができていればいいなと思い、これで終わりにしたいと思います。
ファイナルラストに
個人的に、転職理由を考える上で役に立ったものを紹介します。
「残業が多くて辞めました」というのはマイナス要素が強いので言っていいものか迷っていた時に、以下のサイトを見て踏ん切りがつきました。特に、「転職は人生の一大イベント」であることからその決意を伝えることに意味があるというのは頭が固くなっていたわたしには響きました。

最後まで読んでいただきありがとうございました!おわりです!
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